株式会社の役員任期
平成18年5月1日会社法施行により、株式の譲渡制限規定を設けている株式会社の役員任期は、定款に定めることで最長10年(厳密には、選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時総会の終結まで)まで延長することができるようになりました。
※取締役の任期は原則2年・監査役の任期は原則4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時総会の終結までです。
株式の譲渡制限規定を設けていない会社といえば、上場企業等の株式公開会社を連想いたしますが、実は昭和41年以前から存在する中小企業の中には譲渡制限規定がない会社が多く存在します。
これは、昭和41年以前、株式譲渡制限を禁止した時期があるため、その後の改正に対応する定款変更及び登記手続をしていないと譲渡制限規定のないままになることが原因です。
譲渡制限を定め、定款の諸規定を会社法に対応させるには、それなりの費用がかかりますが、2年毎に必要となる役員変更費用が10年毎になると考えれば、10年以内に元が取れると思います。
(家族経営で定期的な役員変更を予定していない会社は、お勧めです。)
登記事項証明書の中に株式の譲渡制限規定がない会社の方は、ぜひご相談ください。